2回目の鑑賞で気付いた『リメンバー・ミー』の設定の深さ(ネタバレ)
2020/11/01
先日、2回目の『リメンバー・ミー』を観てきました。
言わずもがな、観直してみても大変素晴らしい映画でした。
特に
「あ、こんなところにまで設定が行き届いているのか!」
と思ったことがあったので、それについて少しだけ書こうと思います。
なお、がっつりネタバレを含みますので、未鑑賞の方はお気を付けください。
[ad#co-1]
主人公ミゲルのお父さん
音楽を禁止された家庭で育った主人公ミゲルは、偉大なるミュージシャンのデラクルスに憧れて、こっそり自分のギターを作りました。
そして、自分の家庭が音楽禁止になった要因となるひいひいおじいさんが、なんとあのデラクルスだったのか!ということを知り、興奮のあまりギターを手にしたまま家族の前に出てしまいます。
そして、おばあちゃんに見事に怒られて、ギターを壊されてしまいましたね。
その時、ミゲルのお父さんが、おばあちゃんがギターを壊すことを止めようとしました。
映画の終盤では、ミゲルがココの為にリメンバー・ミーを歌ってあげるシーンで、歌うことを止めさせようとするおばあちゃんを、今度はしっかり止めます。
それで思ったのですが、お父さんは本当はミゲルの気持ちを汲んであげたいんじゃないのかな?と思いました。
口では
「おばあちゃんの言うことを聞くんだ!」
と言うんだけれど、ぼくの記憶違いでなければ一度も
「音楽をやってはいけない!」
とは言っていなかったと思います。
おばあちゃん(お父さんにとってはお母さん)の言うことには逆らえないけれど、息子のやりたいことを応援したい気持ちもある。
お父さんは、そんな家族の思いのキャラクターなのかな、と思いました。
ミゲルはしきりに
「どうしてぼくだけ家族と違うんだろう?」
というようなことを口にし、それは結果的に
「ヘクターの子孫だから」
ということに落ち着くわけだけれど、ぼくは、もしかしたらミゲルのお父さんも本当は音楽が好きだったんじゃないかな?とも思いました。
だってヘクターの孫だし。
本当は自分も音楽に興味を持ったことがあったけれど、それを強く母に止められ、諦めて、靴職人になったのかもしれない。
その伝統をぜひミゲルにも継いでほしいけれど、やりたいことをやらせたい気持ちもある。
その葛藤が、おばあちゃんがギターを壊してしまうのを止めようとする、わずかなシーンで表されているのかなと思ったのでした。
[ad#co-1]
芸術家のこだわりが好き
もちろん実際のところはわからないけれど、映画って本当にそういうところまで考えて作られていたりするから面白いんですよね。
セリフだったり、構図だったり、セットだったり。
置かれてる本のタイトルに意味があったり、わざわざ雨を降らせたり、流してる楽曲の歌詞に意味を持たせたり。
何かの作品を作る人というのは、とても強いこだわりを持っていて、ぼくはそれが好きです。
そして、基本は1回で楽しみきることはできない。
そういった意味では簡単じゃない。
簡単じゃないから、より楽しい。
なのに次から次へと作られていくから、最近は少し疲れちゃったというのが正直なところです。
まあまだまだ観るけども。
今回の『午前十時の映画祭』全部観るつもりだけれども。
アベンジャーズももうちょっとだし、ジュラシックワールドも楽しみだし。
うーん。
嬉しい悲鳴。
完